AWSの4GBサーバーにAIを追加できる? ― 8GBへの増強と専用サーバー追加を比較した
家のサーバーにAI専用の仮想マシンを作ったところで、もう一つ気になりました。「同じような環境をAWSにも作るなら、今のサーバーで足りるのか。1ランク上げる必要があるのか」という話です。
今回の判断は、今の4GBサーバーへの常用追加は避け、AWSに置くならAI専用サーバーを別にする案を第一候補にする、です。既存サーバーを8GBに増強して同居させる案も比べました。
この記事は2026年11月3日時点の構築前の検討記録です。AWSへのAI環境の追加やプラン変更はまだ実施していません。現在の負荷の実測、管理画面での契約・利用上限の確認もこれからです。
まず、今のAWSと家のAI環境を比べる
作業ノートにあるAWSの構成は、Amazon LightsailのLinux・IPv4付き4GBプランです。Lightsailは、CPU・メモリ・ディスクなどをまとめた料金プランで仮想サーバーを使えるサービスです。
| 項目 | 既存のAWSサーバー | 家のAI用仮想マシン |
|---|---|---|
| CPU | 2 vCPU | 4仮想CPU |
| メモリ | 4GB | 8GB |
| ディスク | 80GB | 100GB |
| OS | AlmaLinux 9 | Ubuntu 24.04 |
| 主な用途 | Web・メール・DNS・DB・監視 | AIのCLI・Orca・Chrome・デスクトップ |
vCPUは仮想サーバーに割り当てられるCPUの単位です。家の仮想マシンとAWSでは土台が違うため、数だけで速さが同じとはいえません。
家では、AI専用の仮想マシンを作り、AIの使用状況の集計やノート連携、各AIとOrcaの環境を移してきました。今回AWSで考えているのも、このような使い方です。
4GB全部をAIに使えるわけではない
AWSの既存サーバーには、ブログだけでなくメール、データベース、ウイルス検査、監視などが同居しています。メモリ4GBという表示だけを見て、AIにも4GB使えると考えることはできません。
2026年10月26日の作業記録では、OSが利用可能と見積もったメモリは約1.27GBでした。これは過去の値で、現在の空き容量ではありません。ただ、AIを追加する前から複数のサービスでメモリを使っていることは分かります。
今回想定するのは、Claude CodeやCodexなど、クラウド側のAIを利用する道具を動かす環境です。大きなAIモデルをAWS内で動かす構成は対象にしていません。それでも、ブラウザー操作、作業中のファイル処理、複数のAIの同時実行などで負荷は変わります。
単体のCLIが起動することと、メールやブログを動かしながら日常的に使えることは分けて判断したいところです。
同居・増強・別サーバーの料金を比べる
以下は、IPv4付きLinuxの汎用プランを使い、1か月継続して動かす場合の基本料金の比較です。既存サーバーが月額24ドルのままという前提で計算しました。
| 案 | AWSの月額合計 | 今より増える額 | 今回の見方 |
|---|---|---|---|
| 今の4GBへ同居 | 24ドル | 0ドル | 軽い試用の余地はあるが、常用は勧めにくい |
| 既存を8GBに増強して同居 | 44ドル | 20ドル | 費用を抑える候補。既存サービスへの影響に注意 |
| 既存4GB+AI専用4GB | 48ドル | 24ドル | 少数のAIを使う軽作業の検証候補 |
| 既存4GB+AI専用8GB | 68ドル | 44ドル | 家に近い用途を考える場合の第一候補 |
公式の汎用プランでは、4GBが2 vCPU・80GB SSDで月額24ドル、8GBが2 vCPU・160GB SSDで月額44ドルです。価格・仕様はAWS公式のプラン一覧で確認しました。
税、スナップショットなどのバックアップ、転送量の超過、AI側の契約やAPI利用料は含めていません。料金は変更される可能性があるため、作成時にはAWS公式料金ページと選択画面で確認します。ここでは新規アカウント向けの無料枠や為替換算を前提にしていません。
8GBに上げても、家と同じ構成にはならない
注意したいのは、上の汎用8GBプランもCPUが2 vCPUのままという点です。メモリとディスクは増えますが、家のAI用仮想マシンの「4 CPU・8GB」と同じ構成にはなりません。
メモリ不足が中心なら増強が役立つ可能性があります。一方、複数のAIによる作業やブラウザーを並行して動かしたときの余裕は、実際の負荷を見て判断する必要があります。8GBなら必ず十分、と確認できたわけではありません。
また、Lightsailの増強は、動いているサーバーのメモリだけをその場で増やす操作ではありません。スナップショット(サーバーの状態の控え)から大きいプランの新しいサーバーを作り、静的IPなどを切り替える手順になります。詳細はAWS公式のプラン変更の説明を参照します。既存のWebやメールを動かしているため、切り替えの準備も必要です。
別サーバーを第一候補にした理由
今回は、料金だけでなく、既存サービスへの影響を考えて別サーバーを第一候補にしました。
- 負荷を分けられる:AIやChromeが多くのメモリを使っても、Web・メールと同じOSのメモリを直接取り合わずに済みます。
- 試行錯誤をしやすい:AIの道具やブラウザーの設定を変える作業を、既存のメール環境などから分けられます。
- 家の構成に寄せやすい:AI専用側をUbuntuにすれば、家で使っている手順を参考にしやすくなります。
ただし、サーバーを分けると費用と管理対象は増えます。また、AI専用サーバーから既存サーバーへ強い権限で接続させれば、分離の効果は小さくなります。接続先や鍵の権限も必要な範囲に絞る考えです。
今の時点では、家で使い方を確かめる
「今のAWS契約でできるか」という問いは、アカウント全体の契約ランクよりも、既存サーバーの大きさと、新しいサーバーを追加するかの話でした。同じアカウントに追加する方向で検討できますが、実際に作成できるかは利用上限や選択可能なプランも含めて確認が必要です。
費用を抑えて同居するなら8GBへの増強を候補にできます。ただ、今の4GBに家と同じ環境をそのまま追加する案は、余裕が少ないと見ています。
まずは既に作った家のAI環境で、同時に動かすAIの数、Chrome利用時のメモリ、作業中のCPU負荷を確認する。そのうえでAWSへ置く必要が出たら、専用8GBを軸に比較する。今回はここまでの検討です。AWSの構成変更や、AI専用サーバーの追加はまだ決めていません。
